公共工事に関しては、受発注舎間の立場の違い、いわゆる「請け負け(うけまけ)」という言葉で代表されるように、受注者側がさまざまな「負け(LOSE)」の状況を強いられることが多い。
その結果、さらにその下請け業者は、実際に行った工事に見合った支払いを受けられないなど、「負け(LOSE)」の状況が末端えと伝播していく。
この関係において、「勝ち(WIN)」は発注者のみである。一人勝ちである。
発注者である国や自治体が市民の代理者であるならば、市民が常に「勝ち(WIN)」を得ていることになる。
本当に?
まず、請負者が「負け(LOSE)」となる状況については、「サービス仕事」あるいは「無報酬業務」と表現されていることが多い。
日建協では無報酬業務の解消に向けての活動として、国交省が行っているさまざまな取り組みを利用しようと呼びかけている。
○無報酬業務の解消に向けて、国土交通省の各種対策を活用していこう
ここに、国土交通省が行っている取り組みが一覧となって紹介されている。
国土交通省が、受注者からの不満を聞き入れ、対策を取ろうとしている姿勢が見える。
ここに載せられている対策がすべて取られるのであれば、受注者が問題としている「無報酬業務」の問題は解決されるように思われる。
さて、ここで一つ大変重要なことを忘れていないか、チェックする必要がある。
これから実行しようとする解決策について、以下の質問に答えてほしい。
1,もし、その解決策が有効であるならば、その解決策によって解決する問題は何ですか?
2,もし解決できるのならば、それはなぜですか?
3,その解決できる理由は、本当に存在しうることですか?
次の質問に答えるならば、視野が広がるはずである。
1,解決しようとする問題が原因で、引き起こされている悪い症状は何ですか?
2,またその問題は、何によって引き起こされているのですか?
正しく問題を把握しなければ、導かれる解決策も正しいものにはならない。
解決策が提示されたのならば、それが解決する問題が何かをしっかりと把握し、その問題解決が真の問題解決につながるのかどうか、しっかりと考えなければならない。
多くの解決策は、目先の症状緩和で満足して、その根本にある原因を見ようとしない。
咳止めの薬だけ飲んで、肺炎を治療しないようなものである。
場当たり的な対処療法は、絆創膏ばかりを増やして、本当の病気を治すための視線をそらしてしまう。
問題の本質を確かめるために真剣に考えていきたいものである。
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