総合評価落札方式の広がりに伴って「施工計画」や「施工方法等の技術提案」が脚光を浴びている。
私が施工計画の技術士として独立した6年半前には想像もつかなかったような、ブームとも言えるような様相を呈している。
施工計画の技術士としてはうれしいはずの状況であるが、実はその逆である。
このブームは、「施工計画」の大切さを間違って理解されるているように感じるからだ。
何度となく述べているが、施工計画の目的は、「立派な施工計画書」をつくることではない。「技術提案」も、高い点数をとるために行うモノではない。
「プロジェクトの目的」あるいは別の言い方をすれば「顧客の視点」が完全に抜けているようなものが、良い影響を及ぼすわけがない。
建設工事というプロジェクトを行うためには、それがどんな小さなプロジェクトであっても、「計画」が必要である。(※)
その工事の目的を達成するために、どのように工事を行うのか「計画」することが「施工計画」である。
「計画」時点で、プロジェクト全体の成果を高めるために、より良い計画を提案することが「技術提案」である。
プロジェクトの目的を忘れ、立派な書類作り、点数稼ぎの書類作りに対して努力しているのならば、何かがおかしい。
立派な書類を作ることや、高い点数をとれる技術提案が、施工技術を担保するとは思えない。
そのような努力が、建設業の力を上げるとも思えない。
プロジェクトの成果を高めるための努力が評価されるのでなければ、またしても間違った方向に導かれるままに、間違った努力に貴重な時間とお金を使い、建設業(特に地場中小業者)はますます疲弊するのではないだろうかと危惧している。
(※)プロジェクトにおける「計画」の重要性については、また別途述べることにする。
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